講師からのメッセージ
講座抄録
唾液は、1日に1-1.5 L分泌されるといわれており、重要な役割を担っている。唾液分泌量が減少すると、消化作用、円滑作用、自浄作用、抗脱灰作用などが低下し、「おいしく食べる」ことが困難になってしまう。また、味覚が障害されると「何を食べても一緒」で「砂を噛むような」感覚が生じ、食欲低下および低栄養につながる可能性がある。
本講座では、「口の中が楽になった!」「話しやすくなった!」「食べ物がおいしい!」と患者さんに喜んでいただけるよう、口腔乾燥症と味覚障害の診断および訪問診療の現場で実施可能な治療について概説する。
第1部 口腔乾燥症の診断
- 口腔乾燥症の定義
- 唾液の役割、唾液分泌のメカニズム
- 唾液分泌量が低下する原因
- 口腔乾燥症の検査方法(訪問診療で可能な検査について詳しく解説)
- 口腔乾燥症の診断
原因は1つではないため、見落とさないことが大切
第2部 口腔乾燥症の治療
- 口腔乾燥症の治療
唾液分泌促進剤や漢方薬による薬物治療 - 保湿剤や唾液腺マッサージなどのセルフケア
- 他職種との連携
医師への診療依頼、他職種への情報提供、セルフケアに関する指導 - 症例提示
薬物治療を行った症例、保湿剤のみで改善した症例
第3部 味覚障害の診断と治療
- 味覚障害の種類とその原因
- 味覚の検査方法および診断
- 味覚障害の治療
亜鉛投与、食事指導、医師への診療依頼など
全国4カ所のサテライト会場でも受講可能です
日本訪問歯科協会の認定講座は、Ustreamで全国5か所の会場へライブ配信をしています。
メイン会場は東京。名古屋、大阪、広島、福岡にサテライト会場を設け、動画・音声配信システムを使っておこないます。サテライト会場では、回線を通じてメイン会場をスクリーンに映し出します。
メイン会場は複数のカメラで撮影し、プロジェクターに映すものと、講師を映すものを専門のスイッチャ―が切替するので、ただ単に講師とスライドがスクリーンに映っているという退屈なものにはなりません。音声もクリアです。
つまり、東京と同じ環境を全国のサテライト会場でも実現できるわけです。
I. N. –
冊子・資料がスライドに全て入っていて大変嬉しく思いました。口腔乾燥症に関して日常の治療ではなかなか対応しきれない所があったので(知識不足もあり)大変勉強になりました。
A. F. –
亜鉛の話
S. O. –
歯科で処方できる漢方薬が理解できました。
S. M. –
口腔乾燥症は日常臨床において身近にある症例であるので大変参考になった。
志村 彰 –
女性の先生ならではの視点からの細かいアドバイスや訪問診療上の注意点がわかりやすく、大変参考になりました。
A. S. –
伊藤先生の声のトーンや話すペースがとても聞き取りやすく、内容がスムーズに入ってきました。介護を受けている方や介護をされているご家族の方、職員の方の負担を極力減らす事も大切なのだと再認識しました。いろいろな面でバランスが大切なのですね。
I. H. –
味覚障害の診断、治療について
E. F. –
口腔乾燥によるさまざまな症状があること、だ液分泌の仕組みなど改めて理解できました。だ液の作用や必要性を患者さんによりこまかく説明することができそうです。
H. E. –
ドライマウスと味覚障害は義歯や口腔ケアに追われてばかりのふだんの訪問診療ではほとんど手がまわらない分野だったので受講をためらっていましたが、とてもわかりやすく興味深い内容でした。保湿材の選び方や漢方薬についてなど勉強になりました。
M. Y. –
あまり講演をきくことがない、口腔乾燥・味覚障害について、とてもていねいに講演していただいてありがとうございました。
H. Y. –
非常に丁寧な話でわかりやすい内容だった。味覚障害まで気を配って治療に臨みたい。
H. K. –
基本的な事から説明していただき、わかりやすく理解しやすかったです。スライドがほとんどテキストに載っていて、助かりました。今後も活用させていただきます。漢方薬の事も知りたかったので、有意義でした。
河田 浩幸 –
検査診断について本当によく理解できました。伊藤先生のお話は分かりやすいです。
H. M. –
とてもていねいに教えていただいた。今までで一番わかりやすかった。