このセミナーでお伝えする内容の一部をあげるとすると・・・
- 全身の医学的安定度
- 観血処置の可否の判断と主治医対診書
- 介護担当者の把握
- 問診とケースワーカーとの連絡
- 意思疎通の可否・判断方法の把握
- 口腔内の器質的状態の把握方法
- 口腔内の機能評価方法
- 口腔清掃の指導方法
- 一般歯科治療の選択
- 口腔機能評価時の姿勢調節
- 食事内容の指導方法
- 直接訓練、間接訓練、代償法の選択
講座抄録
65歳以上の高齢者人口は3384万人、総人口に占める割合は26.7%と共に過去最高となり、80歳以上人口が初めて1000万人を超える超高齢者社会となっている。また、要介護度4または5のものは約1200万人を超えるとされる。要介護度が高くなるほど歯科受診が困難となるばかりでなく、口腔清掃の自立度が下がることなどから口腔内の健康状態は不良となりやすい。残存歯の減少や残存歯の状態の悪化に加え、寝たきりとなった原因疾患(脳血管障害など)により顎・舌・頬の運動機能や口腔・咽頭の感覚機能が障害されることも多い。さらに高次脳機能の障害が加わることがほとんどである。結果として様々な要因によって、口腔に求められる咀嚼・嚥下(栄養摂取)機能や発話(発話)機能に問題を生じるようになる。
通常寝たきり状態になる時点で原因疾患の治療に関与した医療機関により、訪問看護が実施されるか、介護保険を介しての訪問介護がなされる。また、近年全身疾患へ及ぼす口腔ケアの有用性が注目されるようになったため、医療・福祉の管理下から外れたいわゆる歯科医療難民の状態となるケースは少なくなっている。しかしながら、いまだ悲惨な口腔状態の患者に出くわすこともある。今回は、様々な環境下にある寝たきり高齢者の口腔機能維持改善ができるよう、評価から対応までを順序立ててお話しします。
また、口腔や全身機能の低下と意思疎通の困難がある寝たきり高齢者の口腔ケアは重度心身障害者の口腔ケアとも共通点が多く、実施の際のポイントについても概説いたします。
評価
- 全身の医学的安定度・観血処置の可否→主治医対診書
- 介護担当者の把握→問診・ケースワーカーとの連絡
- 意思疎通の可否またはその方法の把握
- 口腔内の器質的状況の把握
- 口腔内の機能評価
対応(指導・訓練)
- 口腔清掃指導
- 一般歯科治療
- 口腔機能時の姿勢調節・食事内容指導・機能訓練(直接訓練・間接訓練)・代償法の選択
全国4カ所のサテライト会場でも受講可能です
日本訪問歯科協会の認定講座は、Ustreamで全国5か所の会場へライブ配信をしています。
メイン会場は東京。名古屋、大阪、広島、福岡にサテライト会場を設け、動画・音声配信システムを使っておこないます。サテライト会場では、回線を通じてメイン会場をスクリーンに映し出します。
メイン会場は複数のカメラで撮影し、プロジェクターに映すものと、講師を映すものを専門のスイッチャ―が切替するので、ただ単に講師とスライドがスクリーンに映っているという退屈なものにはなりません。音声もクリアです。
つまり、東京と同じ環境を全国のサテライト会場でも実現できるわけです。
東川 和生 –
脳神経障害と摂食嚥下運動の関連がわかり易かったです。
川野 大 –
VEの必要性が少し理解できた気がします。
片岡 秀樹 –
VE、VF、難しくさけているところがある。医師会。歯科医師会で実際やったが、やはり難しい技術。
陣野 玲子 –
まだ寝たきりの高齢者の訪問がない。
乾 弥生 –
解剖的な説明がとても分かりやすく、患者様への説明もスムーズに分かりやすく出来そうに思います。
吉原 秀明 –
全般的な摂食嚥下の話が聞けた。
A. F. –
寝たきり高齢者や重度心身障害者への対応がわかってよかった。
T. I. –
VE・VFも大切だが最も大切なことは食べる所を見る、が大切。
T. T. –
多職種との連携については非常にわかりやすかった。
Y. T. –
摂食嚥下機能障害への対応の総論ということで、とてもよく理解できました。とくに全身疾患についてわかりやすく解説していただきありがとうございます。
T. M. –
口腔ケアの実施、補綴の重要性がよくわかった。
T. N. –
全体的にていねいな説明でわかりやすかった。具体的な対応も説明していただいたので参考になった。
N. M. –
嚥下障害に対する筋トレあれこれの内容は大変ためになりました。シャキアエクササイズは健康な人でも難しいものであると思いました。
Y. T. –
ねむくならずおもしろかった!いままでの復習もできてよかった。
T. N. –
栄養神経反身■窒息時の対応法について。
M. S. –
高齢者の機能なの低下を考えた口腔管理について理解しやすかった。
T. T. –
介護者が男性なのか、又は女性なのか?で状況が変わるというお話しが、印象に残りました。栄養学がこれから先は重要であり、歯科医師国家試験にもよく出題されている。というお話し!!
H. N. –
訪問歯科診療で機会の多い寝たきり高齢者への対応に関して、摂食嚥下を中心にしながらも口腔ケア等に関してもお話がありまんべんなく総合的な内容で役立ちました。