在宅療養中のがん患者 口腔衛生管理のポイント
がん患者に多い口腔トラブル
在宅療養中のがん患者は、全身状態の悪化に加えて口腔のセルフケアが困難なことから、さまざまな口腔トラブルが生じやすく、重症化しやすくなっています。
がん患者に多い口腔トラブルには、口腔乾燥、口腔粘膜炎、味覚異常、細菌感染、義歯不適などがあります。
特に終末期になると、全身状態の悪化や免疫能力の低下による粘膜炎が多くなります。
口腔粘膜炎の影響
感染により粘膜炎ができることも、粘膜炎に二次感染を起こすこともあり、いずれも感染がからむと痛みは強くなり、安静にしていても痛むようになります。
疼痛があると経口摂取量が減ったり、会話が減ったりして闘病意欲が減退する可能性があります。また、重症化するとがん薬物療法の用量減少や、スケジュールの延長をせざるを得なくなり、予後にも影響が出る恐れがあります。
このため、疼痛緩和と同時に口腔粘膜炎のケアが重要になります。
口腔粘膜炎の疼痛緩和とケア
疼痛緩和としてはアセトアミノフェンやオピオイドのような内服薬やリドカイン塩酸塩含有の含嗽剤を用いたうがいなどがありますが、エピシル口腔用液の塗布も疼痛低減に効果があります。
エピシルを塗布することで、薬剤の使用開始を遅らせたり、使用量を減らせたりすることがあるため、看護師も歯科の介入が重要と思っています。
がん患者は身体の痛み、呼吸困難、悪心・嘔吐、倦怠感など多くの身体的な苦痛症状を抱えていることが多いため、口腔ケアにかけられる時間や体位に制限があります。
また、口腔ケアそのものが患者の疲労感を強めたり、身体的苦痛を与えたりする可能性があるため、全身状態と口腔内をアセスメントしながら、口腔ケアによる苦痛は最小限にとどめるように注意することが大切です。
このため、医科のがん患者の口腔トラブル予防と対応の仕方を知って、医科歯科連携を進めることが重要です。
この講座を観ることで得られることは…
- がん患者の口腔粘膜炎発症予防や発症後の口腔ケア方法がわかります
- がん患者の口腔粘膜炎治療に役立つ含嗽薬と使用方法
- 看護師が歯科に期待する口腔粘膜炎患者の疼痛緩和とは?
- がん患者の口腔管理のポイントが理解できます
- がん患者の口腔状態を理解し、適切なセルフケア指導に必要なこと
この講座の内容
- 口腔ケアの重要性
- がん治療に伴う口腔トラブル
- がん治療に伴う口腔合併症の発症頻度
- 用語の定義
- 口腔粘膜炎の発症頻度
- 薬物療法の副作用の発現時期
- 口腔粘膜炎
- 可動粘膜
- 口腔粘膜炎の臨床上の影響
- 予防的口腔ケアの意義
- がん治療における口腔支持療法
- 口腔機能の管理
- 歯科医療連携
- 周術期等口腔機能管理
- 専門的口腔ケア
- 患者へのセルフケア教育・指導
- 口腔ケア製品の選び方
- 歯ブラシの選び方
- 義歯の管理
- 当院の売店 入口付近
- 当院での取り組み・工夫
- 患者が行うセルフケアが中心
- 看護師はどう口腔ケアをすすめるのか
- Eilers pral Assessment Guide(OAG)
- Oral Health Assessment Tool 日本語版(OHAT-J)
- 当院で使用しているアセスメント表
- 口腔内アセスメント
- 当院の口腔ケアスクリーニングフローチャート
- スコア2、スコア3の内容
- スコア2の口腔ケアフローチャート
- 口腔粘膜炎
- 口腔粘膜炎発症後のケア
- ブクブク(クチュクチュ)うがいの方法
- 含嗽薬と使用方法
- 口腔粘膜炎時の疼痛緩和
- 疼痛管理に用いられる主な薬剤
- エピシル® 口腔用液
- 静がんでの使用効果の印象
- 患者のQOLを維持し、がん治療完遂を目指す
- 終末期の口腔ケア
- 終末期がん患者の口腔内
- 終末期における食べることの意味(患者)
- 終末期における食べることの意味(家族)
- 家族の口腔ケア参入
- 基本的な口腔ケアの実施
- 保湿剤等の使用
などなど。

