訪問歯科診療を進化させる「摂食嚥下を診る力」

講師:朝日大学 歯学部 口腔病態医療学講座 摂食嚥下リハビリテーション学分野 教授 谷口裕重先生

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このような嚥下障害患者さんにどのように対応しますか?

原因疾患が見当たらない嚥下障害

嚥下機能の診察依頼のあった誤嚥性肺炎で入院した患者さんです。注目すべきは既往歴に脳血管疾患や神経性疾患などがない点です。あるのは骨折です。いわゆるザ・嚥下障害とは思われない患者さんということです。

そんな患者さんの口腔内は…

骨折で寝たきりになっている患者さんに良くあるように、口腔内は汚れていますが、歯は28本あります。

当然、まずは口腔清掃を行いますが、これで嚥下機能が改善できるわけではありません。

教科書通りに介入するのであれば、口腔機能を診断して、嚥下リハビリを行うかもしれません。

でも、ちょっと待ってください!

この患者さんの足には褥瘡が確認されました。褥瘡がある場合に疑うべきことは“低栄養”です。口腔内の状況からしても、十分な栄養を摂取できているとは思えません。

低栄養で寝たきりということは…“サルコペニアの可能性”が高いということです。

サルコペニアは全身の筋肉量が減少し、筋力が衰えている状態ですから、嚥下関連筋も低下している可能性があります。

つまり、この患者さんはサルコペニア嚥下障害の可能性があるということです。

意外に多いサルコペニア嚥下障害

サルコペニア摂食嚥下障害とは、全身と口腔・嚥下関連筋のサルコペニアによる摂食嚥下障害のことです。

急性期患者の約3割、訪問歯科診療患者の約6割、施設入所高齢者の約半分にサルコペニアによる摂食嚥下障害が確認されたという報告があります。

サルコペニア摂食嚥下障害の場合には、嚥下リハビリだけを行なっても改善は期待できません。同時に、栄養改善が必要になります。

このため、歯科にはサルコペニア摂食嚥下障害を診断して、栄養改善に必要な“食べられる口”を作ると同時に、他職種と協働して栄養アップ・筋力向上を図ることが求められます。

訪問診療では、寝たきりで体重が減少している患者さんが多くいらっしゃいます。そのような患者さんにはサルコペニア摂食嚥下が隠れている可能性があります。

この講座では、サルコペニア摂食嚥下障害対応に必要な診断の仕方や具体的な対応方法を解説しています。

サルコペニア摂食嚥下障害という新しい視点を持つだけで、訪問診療における摂食嚥下障害対応の打ち手が増えることが期待できます。

この講座を観ることで得られることは…

  • 摂食嚥下障害の診るポイントがわかり、臨床における打ち手が増えます
  • 摂食嚥下リハビリで効果が得られない意外な理由とは?
  • 「食べられない」「飲み込みにくい」などの症状に対する新たな視点が得られます
  • 訪問診療の摂食嚥下障害対応で歯科に求められていること
  • 咀嚼機能と嚥下機能が同時に向上することが期待できる訓練方法

この講座の内容

  • 摂食嚥下障害・リハビリテーション
    • 歯科は「口腔」を基盤として捉えることが重要です
  • 患者数が増加している
    • 死亡原因
  • 摂食嚥下障害の新たな概念
    • サルコペニアの摂食嚥下障害
    • 当院における4年間の統計
  • 77歳 男性 低栄養
    • GLIM定義
    • 三位一体
    • 呼吸サルコペニア
  • サルコペニア嚥下障害
    • 嚥下障害の約3割がサルコペニア起因の嚥下障害
    • 嚥下障害高齢者の62%がサルコペニア起因の嚥下障害
    • 入所高齢者の45%がサルコペニア起因の嚥下障害

Part1:全身を診る力

  • サルコペニア・低栄養
    • そもそもサルコペニアの方はどれほどいるのか?
  • サルコペニアの臨床的アウトカム
  • サルコペニアの評価は?
    • 高齢者のサルコペニアの特徴
  • 筋力評価方法
    • サルコペニア診断基準
    • 指輪っかテスト
    • 舌圧がサルコペニアの補助的な指標として使用可能
  • サルコペニア肥満
  • ポリファーマシーとサルコペニア
  • 低栄養の方はどれほどいるのか?
    • BMIと生命予後の関係は年齢によって異なる
  • サルコペニア対策
    • 工夫する栄養摂取
  • 歯科医療者がこのような対応をしないといけないのか…

Part2:咀嚼期~口腔期を診る力

  • 口腔を起点とした摂食嚥下障害の方が急増
    • 歯は残っているけど食べられない方が急増
  • オーラルフレイル、口腔機能低下症の概念
    • 口腔機能低下症の帯域
  • 近年の摂食嚥下障害に対応する上で重要なPoint
    • 栄養UP+全身リハ 6ヶ月継続
  • 口腔機能管理
  • 咀嚼機能(口腔機能)低下はどのように見極めるか?
    • 口腔機能低下を簡易的に見分ける方法
    • フレイル評価表
  • 咀嚼をどうやって鍛えるか?
    • カプサイシン入りの食物を摂取
    • 咀嚼機能、嚥下機能が低下すると食欲が低下する
  • 歯科医療が得意とする予防の手段は?
    • 口腔内環境は低栄養と関連しているのか
    • 口腔衛生状態は食欲と関連
  • 水のジェル

Part3:咽頭期を診る力

  • 食物がなぜ食道内へ流入するのか

などなど。

訪問歯科診療を進化させる「摂食嚥下を診る力」」への4件のレビューをご覧ください

  1. M.H.

    摂食嚥下とサルコペニアとの興味深い関係を受講出来て、これからの課題を頂きました

  2. M.K.

    嚥下機能の低下、栄養、口腔ケアの大切さをたくさん学べてとても良い講義でした

  3. T.K.

    嚥下障害に関して口腔全体の機能をとらえる必要がある、全身も含めて考える必要がある点が再確認できて非常に良い機会になった

  4. N.A.

    現代の訪問歯科の考え方。食支援の重要性

このように、多くの方から高評価を得ている内容となっています。

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講師

朝日大学 歯学部 口腔病態医療学講座 摂食嚥下リハビリテーション学分野 教授 谷口裕重先生

お届けするもの

セミナー収録動画DVD(1枚 約44分)
セミナー資料(A4版 27頁)
*2025年11月の日本訪問歯科医学会『訪問歯科診療を進化させる「摂食嚥下を診る力」』を収録したDVDです
*内容、表紙デザインなどは、一部変更することがございます

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