収録したセミナーの内容の一部をご紹介すると・・・
- 心身障がいの方の支援は発達とともに変化する(継続型)
- 「食べる」「飲み込む」機能を発達させるのは経験と学習
- 小児の嚥下障害のために「発達療法」が必要
- 多職種で支援することで毎日が生活リハビリに
- まず「姿勢のコントロール」が重要
- 首が安定すると口の機能が発達する
- 筋緊張を知ろう:片足で立って首を傾けて水が飲めますか?
- 動画で見る端座位の補助の仕方
- 味覚を発達させる訓練:ガーゼに包んだグミを噛んでもらう
- 歯が生え替わるときの注意とケア
- 鼻呼吸をして口を閉じる訓練
- バイトブロックは使わない
- 主治医はお母さん。家族に寄り添う気持ちが一番大切
- 現場は専門家の支援を待っている
- 食の支援は幸せの支援
症例の一部をご紹介します
【症例1】4歳女児
- 家族:祖母、両親、弟と同居
- 日中の様子:ヘルパーサービスを利用
- 原因疾患:満期産、出産時の低酸素脳症による脳性まひ
- 全身状態:重度四肢麻痺、体幹保持困難、低緊張
- 服用薬:抗てんかん薬、去痰剤
- 摂食状況:経鼻経管栄養で経口摂取なし
- 口腔状態:乳歯萌出、口腔過敏なし、開口困難、流涎(++)で頻回の吸引
支援の方法
- 首が安定する姿勢で抱きかかえてのケア
- リンゴを掴む、あめを舐めるなどの体験
【症例2】10歳男児
- 姉と父親の4人家族
- 日中の様子:特別支援学校小学部通学
- 原因疾患:未熟児出産、仮死状態による脳性麻痺
- 全身状態:痙直型四肢麻痺 体幹・頸部の保持困難、寝返り動作のみ可能、精神遅滞、ATNR(非対称性緊張性頸反射)の残存
- 合併症:てんかん
- 服薬情報:抗てんかん薬、便秘薬
- 口腔評価:上顎前突、下顎前歯部叢生、口呼吸、高口蓋、舌の筋緊張は異常なし、乳歯と永久歯の混合歯列期、 口腔周囲筋の過敏(-)、嘔吐反射過敏(+)
支援の方法
- 口唇閉鎖の訓練(鼻呼吸の練習)
- やわらかいものを噛む訓練
- コップで飲む訓練
【症例3】19歳男性 身障手帳1種1級 要介護5
- 原因疾患: 12歳のとき交通事故による脳挫傷後遺症。約6カ月間、意識が戻らない状態で一時、人工呼吸器も装着 。10カ月後リハビリ目的で転院。事故より2年後14歳時退院。
- 日中の様子: 特別支援学校の訪問部教育
- 全身状態:ADLは全介助。重度四肢麻痺。簡単な意思疎通は左足親指の上下運動で出来るが、理解力はどこまでか不明。高次脳機能障害(++)、意識障害が強く集中力も続かない 。全身状態は安定。
支援の方法
- ホットタオルで顔の表情筋を緩める(マッサージ)
- 発声訓練
- カプサイシンフィルムを服用し、嚥下訓練
などなど。
他にも盛りだくさんの内容となっています。
K. K. –
経管的に栄養を摂っている場合、栄養を入れる前に口腔ケアを行い、刺激を与えるためにオレンジジュースやレモン汁などを使うことで、逆流のリスクを減らし、誤嚥性肺炎を予防する方法が印象にのこりました。交通事故で、寝たきりになり、経管栄養に頼っている方、胃ろうのかたに使っていきたいと思います。
M. T. –
心身障害者への食支援や口腔ケア方法を目の当たりにする機会が無かったので実際の写真や動画でとてもわかりやすかったです。
Y. Y. –
重度障害者とのかかわりが今まで無かったので今日の話を聞いて成長と発達に伴って関わり方が変わってくる観察することが大切
H. N. –
療育・支援の大切さ。人それぞれの■■してのニーズに乗った関わり経験をし、学習をして、どう関わっていくか専門的な知識をどう生かしていくかわれわれも経験学習していくことの大切さありがとうございました。
松崎 孝子 –
症例での動画説明はわかりやすかった。
多和田 朋子 –
手技も大切ですが、衛生士さんでない私には心がけや目的や考えの流れがとてもためになりました。症例3の管患者様のグミを用意する前→用意→かむ、その間のお顔の表情がおでこの変わり方でとても喜んでおられるなぁとうれしかったです。
秋澤 直美 –
今まで心身障害の方と関わりはもっと事はありません。高齢の方や脳障害の方とは接し方1つ違うように思います。心障の方のお手伝いする事があれば自分自身受け入れてもらえDH本来の口腔ケアを行ってあげたいと思います。
M. N. –
姿勢の保持など体験してみなければわからなかったです。障害児とのかかわりは施設での診療しかないので在宅ではありません、もっとかかわれるようにしたいなと思います。
M. Y. –
普段障害のある小児にかかわることが無かったので、もし来院訪問するとなった時のためにどういった対応、ケアを行えば良いのか知ることが出来た。
芦田 浩子 –
障害者(児)に関わることがほとんどなく、すごく興味を持って受講することがなかなか難しかったですが、今後もし院内診療や障害者(児)の訪問診療に携わることがあれば活かすことができるなぁと感じました。
W. T. –
■■・■■の普段からの摂食・嚥下訓練の■■が良くわかり口腔ケア、リハビリへの応用が良く理解できました。毎回、症例がより具体的で即し診療に活かせる内容でよかったです。
Y. O. –
今回始めて受講したのですが、前の会での慢性期・終末期、認知症の方への食支援も聞いてみたいと思いました。また講演をお願いします。普段障害児には関わっていないのですが、症例や体験出来てとてもわかりやすかったです。家族や患者様の立場にたち、携わって生きたいです。
A. I. –
「幸せの為の支援」という考え方は共感でき、すばらしいと思う。また、症例が多く良かった。
M. A. –
体験があり症例の等の発表がありましたので、初めての参加でしたが、理解しやすかったです。
R. O. –
映像(動画)の時室内が明るく細かい所(特に口元とか飲み込み、舌)などが見えず残念でした。
T. S. –
バイトブロックを使ってまでのケアが必要か?時々自分の中でも出てくる疑問です。解決する答えはそれぞれかもしれませんが、先生の話を聞いて、ちょっと気持ちが楽になりました。
R. T. –
実は私の姪も障害があり、施設に入っています。なかなか会う機会もべってきたのですが・・・今の私にできるkとが増えたように思えます。ありがとうございました。
K. O. –
訪問歯科衛生士としてお仕事されている方がいることをはじめて知りました。普段高齢者施設等への訪問診療に歯行っているのですが、何か参考になるかと思い、参加させていただきました。障害者の方に接することは少ないのですが、とても興味深く拝聴しました。
T. Y. –
障害児は担当したことが無いが、味覚の発達などケアしながらかかわれることがあるとわかった。